前編:美味しくなければならない、という気づき。
大規模農業に抱いた疑問
仲野満さんは、果樹農家の4代目として、りんごやさくらんぼ栽培を中心とした仲野農園を経営されています。しかし、今から28年前に農業を始めた当初、仲野さんは果樹ではなく、機械化・合理化した大規模な畑作農業に魅力を感じ、作付を行っていました。
そうして就農から10年。大規模畑作経営で成果を出す一方、仲野さんのなかでは、年々疑問が強くなっていったと言います。
「大規模農業が悪いわけではない」と前置きした上で、仲野さんは語ります。
「大規模でやっていた頃、自分には食べものを作っているという感覚が、あまり感じられなかったんだよね。」
例えば、農家同士での会話でも、収穫量が多いかとか、冷害に強いかとか、そういったことが話題の中心になるという、本来大事にすべき「美味しさ」から離れた農業だった、と。
疑問を抱きながらの大規模畑作農業から、果樹栽培へ。
その方向転換を後押しする契機になったのが、ファームレストラン「ハーベスト」の開店でした。
ファームレストランと果樹への移行
趣味で作りはじめたログハウスが4年の歳月を経て完成し、「作った野菜をお客さんに食べてもらいたい」という気持ちから、ログハウスを利用してファームレストランを開店することになりました。
畑で採れた野菜を使い、お客さんに料理を提供していくなかで、仲野さんは「農産物は美味しくなければいけない」という考えを強く意識するようになったと言います。
また、くだものならば、お菓子やジュース、ジャムといった様々な加工品に利用することもでき、発展性・可能性の大きさに醍醐味を感じるようにもなり、畑作から果樹へと経営の中心を移すことになったのです。
現在では、りんごを中心に、さくらんぼ、プルーン、ぶどう、ブルーベリーなど、年間を通して旬のくだものを楽しんでもらえるよう多品種の栽培を手掛け、特にりんごは、寒暖差を利用した、やや小ぶりでも、味がぎゅぎゅっと詰まった、酸味と甘さに秀でた品質のものを作り出しています。(後編に続く)
※仲野農園では、面積を縮小しながらも、お店で提供する分の野菜も作り続けています。
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りんごの木オーナー(品種:コックス・オレンジピピン)
価格:15,000円


































