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特集押谷農園 vol.1 この美味しさには、確固たる理由がある。アスパラの味が語る、プロとしての誇りと技術。

前編:兵庫県から北海道へ。新規就農を目指す日々。

単身での挑戦と、就農までの道のり

10年目を迎えた押谷農園
10年目を迎えた押谷農園

お花の栽培も手掛けています
お花の栽培も手掛けています

志都香さんと二人でパチリ
志都香さんと二人でパチリ

北海道長沼町で農園を営む、押谷行彦さん。ハウス14棟を構えて、アスパラや花卉等の栽培を手がける押谷農園の出発点は、今からおよそ15年前に遡ります。

押谷さんは、兵庫県尼崎市の出身。「季節を感じながら汗を流して働きたい」という思いを胸に、単身、生活道具を車に詰め込んで北海道へ渡り、新規就農を目指す日々が始まりました。

とはいえ、農業の知識はもちろん、北海道にはたった一人の知り合いすらいない状況でのスタートです。農業系の大学に再入学をして、知識と人脈を広げることから始め、その後、恵庭市の農園で2年間の農業研修を受け、就農を目指しました。

ちなみに、現在お花部門を担当する志都香さんと知り合い、結婚されたのも、この2年間の農業研修のとき。

北海道で農業をするんだ―。兵庫から車一台で北海道に来た時、押谷さん一人で描いていた目標は、こうして二人の目標へと変わり、ついに平成11年長沼町で現実のものとなったのです。

根元まで柔らかい、魔法のアスパラ

太さが違う押谷農園のアスパラ
太さが違う押谷農園のアスパラ

新規就農から10年。現在の押谷農園の主力作物は、アスパラです。
畑に伸びるアスパラを見てまず気付くのは、とにかく「太い」こと。スーパーで見るアスパラの倍はあろうか、というものもあります。

そしてもう一点。畑に伸びるアスパラが、明らかに「長い」ことです。

「市場でのアスパラの規格は、長さ22~25cmなのですが、うちの農園では、35~40cmまで伸びてから収穫をするんですよ。そして、35~40cm位の長さで収穫をした後、根元10cmを切り落とすんです」

アスパラの根元は、作物の性質上どうしても食感が固くなるもの。そこで押谷農園では、根元10cmを切り落とすことで、一般の規格と同じ長さ25cmでも、根元までが柔らかい魔法のアスパラを作り出しているのです。

35~40cmまで伸びたら収穫
35~40cmまで伸びたら収穫

ただし、根元10cmを切り落とすことは、栽培にかかる時間と労力の一部を切り落とすことでもあります。「効率を考えて、25cmまで伸びたら収穫してもいいのでは?」と問うと、その返答に、押谷さんの農業にかける想いが込められていました。(後編に続く

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